くるみとあんずの散歩道

2017 / 05
04≪ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 ≫06

「ごちそうさん」 祖母の思い出

2014/02/10(Mon) 11:16
P2100045.jpg


NHK朝の連続TV小説『ごちそうさん』を楽しく見ています。

主人公 め以子の長女・ふ久は関東大震災の年に生まれた設定…

という事は、我が家の叔母と同い年。

関西が舞台の『ごちそうさん』と違い、我が家は東京で暮らす上での

関東大震災・被災ですから、見渡す限り地獄絵図のような中

7歳を頭に生まれたばかりの4女(叔母)を抱え、火の粉をあびながら

逃げ惑った経験を、祖母から聞いています。



「毎日365日、美味しい物を(ご主人に)食べさせます」と宣言するめ以子は

東京の洋食屋の娘。

戦争中であっても食へのこだわりを捨てず

家族は勿論、

野球少年の息子の友達にまで連日、豪勢な夕飯を振舞うめ以子、

幼馴染ゲンちゃんの体調不良を気遣うめ以子、

反面、喜怒哀楽が激しいめ以子の

食への強い思い入れと共に、お節介でお人好しで

怒りっぽくて単純な様が、祖母(叔母の母)に生き写しに見え

ふ久が叔母のような錯覚をしながら見ています。


ドラマでふ久が幼児だった頃、

母親のめ以子がアイスクリームを手作りする場面がありました。

これも、叔母の思い出話のひとつと共通しています。

食が細く、虚弱体質だった長女(母)と末娘(叔母)のために

明治生まれの祖母が作ってくれたというアイスクリーム。

どんな味だったのでしょう?

冷蔵庫もない時代、どうやって作ったのでしょう?

半信半疑で聞いていた私ですが、『ごちそうさん』を見て

そうか。。。出来ないことではなかったんだ。。。と納得。


美味しい物を食べさせ元気にさせたい、気持ちって

普通なら出来ないことも可能にするんですね。



一際身体が弱かった末娘を案じていた祖母。

4人の娘の中で一番先に末っ子が死ぬのではないか…?と

前掛けの裾で目頭を押さえていた姿を思い出します。

自らを「雑草」と言い、その逞しさを自慢していた祖母は

84歳で天寿を全うしましたが、その雑草の年齢を超えて

虚弱体質の末娘は90歳になりました。

祖母の熱意が、長寿に繋がっているような気がしてなりません。


P2100042.jpg



子供の頃、私はこんな失礼な質問を祖母にしました。

「ねえ!お婆ちゃん!

お婆ちゃんはなぜ、お爺ちゃんと結婚できたの?」

周りにいた家族は静まり返りました。

聞いてはいけないことだったみたいです。でも私は

かなり気の利かない子供だったので、続けざまに聞きました。

「お爺ちゃんはハンサムで、カッコ良くて品が良くて頭が良くって。。。

それなのになぜ・・・」

周りの家族はハラハラ。。。でも私は気にせず

「お婆ちゃんはお爺ちゃんより年上だし、身体も大っき過ぎるし

顔もめちゃめちゃダメだし、品もないし、怒りっぽいし…」

次々並べ立てる孫娘。

癇癪持ちの祖母がどう出るか!


祖母は大きくて平べったく浅黒い顔をくしゃくしゃにして

子供の頃、深川八幡宮の境内で遊んだ思い出話を始めました。


棒っ切れを振り回し、腕白坊主に交じって遊ぶ幼い祖母たちの横を

御付きの人を伴って稽古ごとに通う可愛い男の子がいた。

チラッと見るその目が、自分も遊びたい…と言っているようだったが

お坊ちゃんと庶民では生きる世界が違う、と子供心に感じていた。

そして年月が経ち、その可愛い男の子が成人し

「役者みたいないい男になって、ウチの前を歩くようになったんだよ」

祖母はそのいい男を一瞬で観察。お腹を空かせているのを見て取った。

立派な家に住んで使用人が大勢いても

「ろくなもん食べちゃいないな!ってね」


子供の頃には感じていた

お金持ちと庶民の生きる世界が違う…などという垣根は
 
恋する乙女心が、取っ払ってしまったようだ。



その翌日から、祖母の美味しいモノ作りのスイッチが入った。

夕方には必ず、匂いが漂うおかずを作る。

煮魚とか、お芋の煮っ転がしとか。。。その甘辛い匂いに

お腹を空かせた、役者みたいな若者がふと足を止めた瞬間、

「ご飯、食べていきな!…って窓から声をかけたんだよ。」



子供のころ、八幡様の境内で一緒に遊びたがった可愛い少年は

15年後にその時の女ボスに胃袋を釣られるとは

夢にも思わなかったに違いない。


二人の結婚は、祖父側の家では認められず、挨拶に行っても

門前払いされたと言うが。。。

大物を釣り上げた喜びは半世紀以上たっても色褪せることはなく

堪えきれない笑みを浮かべながら自画自賛する祖母でした。。


ごちそうさん~♪
思い出 コメント:4 トラックバック:0
コメント:
----

ママさんのポケットにはどれだけの量の
お話が入っているのでしょう♡
どのお話も解りやすくママさんの思い出が浮かんでくるようです^^
ごちそうさん私も観てますよ め以子ちゃん一生懸命で一本気、嫁いで何年か
たった今では関西の言葉になってますね

お祖母様胃袋がっちり掴んでお祖父様とご結婚なされたのですね
ここと込めたお料理は心も魅了して
しまう ♡ 素敵なお話ですね ☆
by: トトロママ * 2014/02/10 20:38 * URL [ 編集] | page top↑
--☆トトロママさんへ、--

毎朝「ごちそうさん」を見ていると
あ!私もコレ作ろう!ってやる気になります!
同時に、実家もこんな感じの家庭料理だったな…と。。。
茶の間に大勢集まって、ワイワイ言いながら家庭料理をもぐもぐしていました。
食のこだわりの強かった祖母。。。
亡くなった後も、当時、祖母が作ってくれた物を見るたび
思い出が甦ります。
食育って、確かに大事だと思います。

by: くるあんママ * 2014/02/10 21:08 * URL [ 編集] | page top↑
----

ママさんの思いでのお話は何時も小説みたいでとてもおもしろいです
お母様のお話もkimiには想像もつかないおはなしでした

胃袋でハートを射止める!すごいですね
kimiにはとてもできません
ごちそうさん毎日見てます見られないときは録画してます
by: kimi * 2014/02/13 00:42 * URL [ 編集] | page top↑
--☆kimiちゃんへ、--

「ごちそうさん」は遠い日の
くるあんママの実家とそっくりです。
毎朝、見ながら、あー…お婆ちゃんがこう言ってた、
これも言ってた、と昔聞いた話を思い出します。
配給の品を分けてもらえない話は
実家が疎開先で受けたいじめと同じです。

貧しく、苦しくなると、了見の狭い日本人が威張りだします。
戦争で命を落とす人が一番気の毒ですが
国内で暮らす妻子もいじめや嫌がらせや空腹に耐えなくてはなりません。
だから戦争は絶対してはいけないんです。
憲法9条を守らなくてはいけないんです。
by: くるあんママ * 2014/02/13 09:40 * URL [ 編集] | page top↑
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック:
トラックバック URL
→http://kuruan.blog.fc2.com/tb.php/1091-9cb45eb9
Next Home  Prev

プロフィール

くるあんママ

Author:くるあんママ
2012年夏、東京下町から南房総内房の海岸近くにお引越し。
ミニチュアシュナウザー、くるみ(ソルト&ペッパー12歳)とあんず(ブラック8歳)パパママの4人暮らし。
時に、オバちゃんの介護日誌も兼て。
東京の家には長女CHA-ネエ・ポメラニアン小太郎(7歳)きなこ(2歳)が。
お散歩、趣味(料理)、お友達とのお付き合い、ボランティア等々気の向くまま綴っています。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR